同学会


2018年同学会


同学会会長 佐藤 晴彦


2018年同学会は10月21日に母校で開催された。通算で第8回目、復活同学会では第3回目になる。

当日、沢山の人たちが集まっていたので、「今年の同学会の参加者は随分多いなあ。」と思っていたが、 よくよく見れば「宅建、情報処理試験会場」という看板が出ていた。 神戸外大がその試験会場になっており、多くの受験生が混じっていたため、大勢の人になっていたのかと納得。 あやうく試験会場に行ってしまいそうになった卒業生をうまく誘導してくれたのが、案内係をしてくれた学生スタッフ。 卒業生からは「お陰で迷わずにすんだ。」と感謝の言葉がかけられた。

案内係を務めてくれた城間健汰(しろまけんた)君(左)と佐藤新(さとうあきら)君(右)

二人のお陰で多くの卒業生が迷わず会場に到着できた。

 

なお、写真に写っていないが、両君に加え、今村優里(いまむらゆり)さん、兼廣咲南(かねひろさきな)さん(ともに四年生)も案内係を務めてくれ、 迷える卒業生を導いてくれた。


天皇陛下の通訳

今回の同学会の目玉は何といっても岡田勝本学客員教授(39C・外務省外交政策調整官)の講演であろう。 岡田勝客員教授といえば、今年の5月10日に天皇陛下が李克強総理と会見された時、その通訳をされたということが、皆さんの記憶に新しいところだろう。

因みに5月7日のこの会見の模様は、現在(11月20日現在)でも "李克強会見日本天皇明仁"と入力しネット検索すれば写真と動画を見ることができる。


1.講演会   岡田勝客員教授 司会:岡本悠馬副会長 於大ホール

岡田氏の講演は、「神戸外大から世界へ―激動する世界情勢と日本外交」という素晴らしいタイトル。 岡田氏は冒頭で、木村榮一元学長が発せられた「岡田君、人生、運と縁やで。」という言葉を引用し、 「自分のこれまでを振り返っても、この言葉はその通りだと思います。」と語り、 自身が生まれた奈良市から3歳の時に尼崎市塚口に移り住んで以降、尼崎に育ち、小中高を経て神戸外大に進学したといういきさつをかいつまんで紹介。 この岡田氏が「尼崎出身」だと分かった瞬間、会場のムードが一変した。 会場にいた人からすれば、岡田勝客員教授=天皇陛下の通訳ということで、一般の眼からは、遠い雲の上の存在と思われていたあの岡田氏が、 なんと「尼崎出身」だったとはという意外性と「なんや、わたしらと変わらんやん。」という仲間意識とが会場のムードを一変させたのだろう。

とりわけ私学の中学校へ通っていた時、お父さんが急逝されるという不幸に見舞われ、家計が苦しくなったため高校は私学を諦め、 公立高校を受験し、県立尼崎稲園高校に進学したと話した時、会場で、「え? 稲園高校? わたしと一緒やん。」という小さなざわめきが起こり、会場はさらなる親近感を感じたようだ。

このような「尼崎出身」に対する会場の予想以上の反応に、岡田氏本人も驚き、ついついその勢いのまま、 話題が「尼崎談義」と「神戸外大談義」で盛り上がり、気が付けば1時間という講演時間のうち、はや40分が過ぎていた。

講演する岡田勝氏


岡田氏といえば「天皇陛下の通訳」ということが連想されるほど、中国の要人が来日し、天皇陛下が御会見、御引見されるとなると常に通訳に務めてきた。 ご本人も「天皇陛下の通訳は大変光栄であると同時に、命が縮まる思いがする。」と述べていた。 宮内庁では皇居に入る人の数を出来るだけ少なくするため、通訳も1名に限定されるという。 首脳会談や外相会談等の場では日本側と中国側それぞれ1名の通訳が担当するのが一般的だが、 皇居では通訳は1人しか入れないために1人で双方向の通訳を務めなければならない。 それも今ではメモもとることも認められていないため、通訳も20分から30分が限度だとのこと。 そりゃそうだろう、天皇の通訳というだけで、ただならぬ緊張感は免れないのに、それを1人で対応するとなれば、20分ももてば立派なものだ。

天皇陛下の通訳を務めることが決まれば、岡田氏は2つのことに留意しているという。 そのうちの1つ。通訳する前の1週間は大好きな酒を断ち、身体を清めて、新鮮な気持ちで通訳に当たること。 もう1つは小さないさかいは取り合わず、精神状態をベストの状態にする。 「例えば、嫁はんから何を言われても、ハイハイと返事して争いません。」との一言に、会場がまたドッと沸いた。

そうしたジョークを織り交ぜつつ、その後は当日配布された「中国と日中関係」というレジュメも使って中国について説明。 今の中国ではホームレスへの「お恵み」もQRコードにスマホをかざしてキャッシュレスであることなど最新の中国情勢について紹介。 また習近平の中国は、中華民族は「立ち上がり、豊かになり、強くなる」ことを目指していること、 その中で「2018年の改革開放40周年」を迎えることの意味、及び「2019年の中華人民共和国建国70周年」を迎えることの意味を語った。 また、「二つの100年」すなわち、「2012年の中国共産党創立100周年」と「2049年の中華人民共和国建国100周年」について言及しつつ、 今後の中国の発展に注目であると締めくくり、万雷の拍手のもとで講演を終えた。


2.交流会    卒業生と現役学生との交流

岡田勝客員教授の講演の後は卒業生と現役学生との交流会となった。 交流会はさらに(1)報告、(2)現役学生の質問/卒業生の回答の二部に分かれている。

(1)報告

_田勝客員教授が、7月28日(土)北京大学、上海外大の学生が本学に来校し日中学生交流が実施されたことを報告。 ¬喘粟諜勸教授が引率し、8月26日(日)〜30日(木)に上海日本企業の研修を実施された。 その研修に参加した伊藤日実子さん(四年)がその研修体験を報告。

研修体験を報告する伊藤日実子(いとうひみこ)さん

(2)現役学生の質問/卒業生の回答

このコーナーは現役の学生が疑問に思っていることを出し、その疑問に対し、卒業生が答え、それにより今後の学生生活に生かしていくというのが狙い。 質問をなげかけたのは、今村優里さん(四年)、山本寛子さん(三年)。学生からの質問は、

|羚餮譴鬚匹里茲Δ併纏に生かせるか、

英語は必要か、実際に仕事をしていてどれくらいキープしておくべきと思うか、

C羚餮譴鮖箸錣覆ぞ豺隋△匹里茲Δ平種につくのか、

(中国語を使う使わないを含め)どうしてその職についたのか、

ノ嘘悗帽圓なくても中国語を生かして仕事できるか、

ξ嘘愾宛紊能⊃Τ萋(将来やりたいこと)への考え方は変わったか、

留学の効果を最大化するにはどうしたらいいか、

留学前と後で変化はあったか、

留学中に忘れられない体験をしたことはあるか、

中国で働いてみて感じる日本と中国の違いとは、

というもの。なるほどと思われる、現役の学生が抱えている疑問、不安などが出された。

澤田麻由美(さわだまゆみ)さん(58C)
澤田麻由美(さわだまゆみ)さん(58C)
逢坂理嘉(おおさかりか)さん(59C)
逢坂理嘉(おおさかりか)さん(59C)
中條雄貴(ちゅうじょうゆうき)氏(66C)
中條雄貴(ちゅうじょうゆうき)氏(66C)

Ν┐紡个掘∂慧弔気鵑蓮崟長著しい最中の2007年に北京に留学した。 演劇が好きなので将来は、中国語×芸術で仕事ができればいいなと思っていたが、 実際に現地で生活して、まだまだ日本の商品はいいなと感じた経験から、日本のいいものを伝える仕事(化粧品営業)を選んだ。」との体験を語った。 また´について、「今は事情があってちょっと違う仕事に就いているが、中国語のニーズは思わぬところにあるから、とりあえずどこかの業界に飛び込んで、 そこから色々興味ある仕事を探っていく方法もありだと思う。」と補ってくれた。

↓イ亮遡笋紡个掘逢坂さんは「翻訳、通訳を業務とする会社に勤務しているが、翻訳は英語が多く、中国語はあまり多くない。 自分は留学していないけれど、外国語を使った仕事ができている。」と語った。

中條君は昨年本学を卒業し、現在、警視庁で勤務している。 自己紹介する際、中條君が真顔で「あの〜、東京に警視庁というところがありまして…」と一言発すると、会場がドッと笑いに包まれた。 また自身の仕事について、「警視庁というと何か凶悪な犯罪ばかりを扱っているような印象をもたれることが多いのですが、 例えば落とし物を届けてくれた中国人の通訳をするという、日常生活面での通訳もあります。」との発言には、なんだかホッとした気持ちになった。

中條君はまたい紡个掘⇔嘘愧罎梁慮海鮓譴辰拭 楠ヶ丘会北京支部の交流会に参加した際、中国駐在の先輩から、会社から初め駐在は3年と言われたが、5年、7年と延長になり気が付けばもう20年になっていると聞き、自分には耐えられないと感じた。 長期に亘る駐在がない仕事は公務員だろうと考え、公務員の中で中国語が生かせる職種について調べたところ、警視庁の通訳専門職を見つけ、 募集人数が1名程度であったものの、昔から警察に対する憧れがあったこともあり、意を決して受験したとのこと。

また中條君はについても次のように語ってくれた。 天津留学中、日系デパートでおにぎりを買うのがたまの贅沢で、南方旅行の前日に購入したウナギのおにぎりを冷蔵保存し忘れ、そのおにぎりを高速鉄道で食べた。 ために、上海に着く頃には蕁麻疹が出て全身がブツブツになってしまった。 お陰で楽しみにしていた南方旅行が、上海、蘇州、厦門3都市に亘る南方点滴旅行になってしまったと。

Г紡个靴討六焚颪硫本悠馬副会長も参戦し、留学までに日本でどれだけ勉強しておけるかが大切。 留学に行くまでに勝負は決まると回答してくれた。


3.総会   

司会:中野貞弘事務局長

(1)会長挨拶

『儒林外史』第21回に"出席"という語が出てくるが、この"出席"は現代語の意味ではなく、「席から出る、中座する」という意味で現代語とは真逆の意味。 他の"出〜"を考えると、"出国"、"出門"なども「国から出る」であり、「門から出る」という意味になっている。 とすると"出席"も「席から出る」というのが本来の意味だったのだろう。 近世語の用例もすべて「席から出る」という意味であり、これを「席に出る」というような現代語の意味になったのは、ひょっとして日本語の発想ではないか?  『近現代辞源』という辞書に"出席"という語が収録されている。 この辞書は日本語来源の語彙を集めたものなので、やはり日本語来源という可能性が高い。 こういう身近な語でも意外に分かっていないことが多いという発言をし、会場の関心を惹いた。


(2)来賓紹介   竹越孝教授、任鷹教授

竹越孝教授は、2019年5月に本学で開催される國際中國語言學學會第27回年次大會(IACL-27)に対して、 同学会会員から多額の寄付があったことへのお礼と更なるご協力をと呼びかけた。


(3)会務報告・会計報告(中野) 監査報告(竹内)

平成28年11月6日同学会開催  会誌『楠ヶ丘』及びホームページに

平成30年3月18日第1回  平成30年9月8日第2回役員会開催


(4)役員選出

役員は役員会提出の原案通り、承認された。

*終了後、報告了承事項として、一昨年度からの本部に倣い、今年度より役員に交通費実費を支給する。 字幕(一文字印刷)謝礼など従来役員自腹であったものも同様とする。



4.懇親会   司会:中野事務局長  於三木記念会館
懇親会の司会・中野貞弘事務局長

(1)会長挨拶   省略

(2)乾杯:原田松三郎神戸外大名誉教授
懇親会で乾杯の音頭をとられる原田松三郎先生

(3)歓談
歓談する34期生
歓談する34期生
ハイ、記念にパチリ34期生
ハイ、記念にパチリ34期生
カンパ〜イ35期生
カンパ〜イ35期生
記念に岡田氏とパチリ
記念に岡田氏とパチリ
記念に岡田氏とパチリ
記念に岡田氏とパチリ
記念に岡田氏とパチリ
記念に岡田氏とパチリ

会場のあちこちで歓談の輪が広がり、実にいいムードに包まれていた。


(4)校歌斉唱

全員が起立して校歌を斉唱。 途中、中島誠一元応援団長(14C)が担ぎ出され、現役時代を彷彿とさせるような応援リーダーとしてエールを送った。


(5)集合写真

2018年同学会集合写真


(6)閉会

被爆アオギリ2世の成長

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2018年11月27日
(撮影日:2018年11月27日)

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