リレーエッセー 第28弾

「コウノトリの野生復帰に思うこと」

事業・組織部 吉田 忠史(II4ED)

天然記念物コウノトリが絶滅した豊岡市が、去年、コウノトリの人工繁殖から試験放鳥や自然繁殖で30羽が自然に戻ったので、昔、コウノトリ見物の観光地として物見遊山の客で賑わったことに因み、コウノトリツーリズムを観光バスツアー業者に呼び掛けたり、コウノトリブランド商品をつくり、まちの活性化を図っています。

私は、昨年の4月、保久良毎日登山会で、コウノトリの郷公園と出石そばの日帰りバス旅行に参加しました。 往きの道中、ビデオでコウノトリの人工繁殖から試験放鳥の紹介とその4年前から居着いている野生コウノトリ、ハチゴロウ〔8月に飛来したため命名された〕が、季節ごとに餌場を変えたり、郷公園のケージで餌を横取りするほかラブコールなどしているので放鳥計画の手本となっていると説明があった。

人工繁殖 コウノトリ(Oriental stork)は世界で仲間がシバシュコウやナベコウなど17種いる。 国内では減少傾向にあった55年、豊岡で生息していたコウノトリ30羽が天然記念物に指定された。 しかし、71年に絶滅し、それから人口飼養と繁殖が始まった。 99年、ロシア産7羽を譲り受け、毎年、繁殖を繰り返し、05年には108羽になり試験的自然放鳥に踏み切る。 これまでの費用は75億円。 このような人里での自然放鳥は世界でも例がなく、山中での自然放鳥も成功率は30%と低く、人が餌を与えない本格的な自然放鳥は難しいと思います。

自然放鳥、ペアリングを考慮し、05年4羽、次の年5羽が放鳥され、野生コウノトリ、ハチゴロウは、お見合いに成功したにもかかわらず、公園施設で餌を与えず冬場は河川では餌が獲れず、連れの雌と共に餓死した。 3年目は公園で餌を与え放鳥場所を考えて7羽、そして、去年は、3羽が加わり20羽となった。 1羽の感電死があったが自然繁殖を加味し今春2羽を放鳥して中止することになった。

私は、ハチゴロウには、00年12月、II4EDクラス会で干拓中止となった中海周辺を旅行(築谷行雄氏が故郷の米子市を案内し、浦 敏明氏故人、田村哲也氏と私が同行した)中に米子水鳥公園で出会ったので、それから関心を持って見ていた。

野生の環境への適応力があるにもかかわらず、ハチゴロウは一人旅で九州、山陰から北陸へ、そして京都から豊岡へと8ヶ月かかり、よい餌場が見つからずやっとコウノトリの郷公園の餌を頼りに居着いたのです。 野鳥の目から見て日本の自然が生き物の少ない環境であることがわかり、コウノトリの野生復帰は人が手を差し入れしなければ難しいと思います。

自然繁殖07年7月31日に第一号が46年ぶりに巣立ちました。 そのとき私はたまたま家族連れで城崎からの帰り豊岡市百合地へ立ち寄り、巣塔の側で親鳥がじっと見守る中を何回もジャンプするうちに風に流されるように飛び立ち、100人余のカメラマンやバードウォッチャーと共に感動をいただきました。 次の年は5箇所で8羽が巣立ち、渡り鳥の習性か? 3ヶ月ほど経つと遠く長崎や愛媛の今治で幼鳥が確認されています。 今治へは野生のコウノトリが往復しており2羽の兄弟が付いていった様です。 最近、県内上郡町で電柱に止まっているのをよく見かけるので、地域の人でえさのフナやドジョウを給餌しようと募金話があがっています。

こうして、遠くへ出掛けたコウノトリが居着き、自然環境の保全が理解され、里山の生き物たちが増えてくればコウノトリの自然復帰も不可能ではないと思います。

以上

被爆アオギリ2世の成長

毎月更新しています!

2017年6月28日
(撮影日:2017年06月28日)

過去の写真へ>>



楠ヶ丘会関連サイト

blogbanner

楠ヶ丘会公式Blog

「アオギリの見える

小部屋から」


f ウィメンズくらぶ   公式Facebookページ

カレンダー

2017年 7月

2526272829301
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
303112345